ある教材会社主催の「公中検情報セミナー」に参加させて頂いた。

今回は東京都立小石川中等教育学校の校長先生による講演だった。

去年は同じ会社の主催で白鷗中学の校長先生による講演を傾聴させて頂いたが、同じ公立中高一貫校でも校風が全く違うのにまず驚いた。

そして、理数系に強いというのもカリキュラムを聞いて納得した。

物理は中1から学習するというし、高校生のノーベル賞と言われる、ポーランド科学アカデミー主催の「高校生国際物理論文コンテスト」に8年連続入選しているという。

また、最近2、3年ぐらいに入学した生徒さんは今までの層と違う感じがするという校長先生の言葉にも興味を持った。

例えば、中2の時点で英検準2級を取得しているのが、3割ぐらいだったのが、直近では7割まで上がってきているそうだ。

最近、難関私立中学校に合格しても公立中高一貫校へ進学するという話を聞くようになったが、難関中学校に大きな地殻変動が起きているのかもしれない。

ところで、公立中高一貫校の試験が学力試験ではなく適性検査だ。

そのため、私立よりも幅広い学力の層の生徒さんが入学する傾向にある。

入学後は相当に難易度が高い授業のようなので、ついていけなく辞めてしまう生徒さんもいるのではないかと思っていた。

が、実際には開校以来、地方に引っ越しした以外に、辞めた生徒さんは一人もいないそうだ。

そればかりではなく、進級できなかった生徒さんもいないそうだ。

「160人いれば160人通りの意見がある」という考えが浸透しているからだろう。

終わりに校長先生がおっしゃった欲しい人材は『知的好奇心の高い生徒さん』だそうだ。

たしかにそうした人材には、水を得た魚のような環境を提供してくれるのだろうという、とても良い印象を得た。