小学6年生と中学3年生を対象に今春実施した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果が公表されました。
それと同時に公表された「生活環境と成績 関連調査」が個人的にはとても興味を持ちました。
「人の気持ちが分かる人間になりたいと思うか」という質問に「そう思う」と答えた児童生徒のほうが「思わない」と答えた児童生徒より正答率が高かったことです。そのほかにも、「学校の決まりを守っている」「学校に行く前に持ち物を確認する」「家の人と学校での出来事について話す」「朝食を毎日食べる」など、規範意識が高く規則正しい生活をしている児童生徒の正答率が高い事も確認されたということです。
生活習慣が学力に影響するという事実を重く受け止め、ステップアカデミーでもただ単に勉強を教えるだけではなく、挨拶から始まり、高い規範意識を身につけていただくように指導していきたいと考えています。

下記の朝日新聞の記事ですので、ご参考にしてください。

生活習慣も影響
2007年10月25日

 文部科学省は今回の全国学力調査で、生活習慣などについての質問に対する児童・生徒の回答と、平均正答率の間の相関関係についても調べた。

 家庭教師を含む学習塾で勉強している公立小の児童は全体の44.9%、公立中の生徒は59.8%だった。ただ、同じ塾でも、受験などのために「学校の勉強よりも進んだ内容を勉強」する進学塾に通う子と、「学校の勉強でよく分からなかった内容を勉強」する補習塾に通う子の間では、各テストの正答率に両極端の結果が出た。

 小学校の算数Bでは、進学塾へ通う児童が70%だったのに対し、補習塾の児童は51.4%だった。その他の小中の各教科でも同様に、両者の間には20~8.5ポイントの大きな差が見られた。

 一方、朝食を毎日食べている児童は86.3%、生徒は80.6%だった。同省が02年に18万人、04年に19万人を無作為抽出しておこなった「教育課程実施状況調査」と比べると、毎日食べる子が年々増える傾向が見られる。毎日食べる子の正答率は、中学校の数学Aをはじめ、小中すべての科目で高かった。

 また、特に小学校では「総合的な学習の時間」が好きな子ほど、正答率が高いという傾向も見られた。たとえば国語Bでは、好きな児童と、好きではない児童の間に17ポイントもの差がついた。国語が好きな子の国語の正答率、算数が好きな子の算数の正答率と同様の高さだった。

 テレビゲームやインターネットにのめり込む子は正答率が低い傾向も見ることができる。中学校の国語Bでは、平日に4時間以上使う生徒の正答率は61.4%。一方、使う時間が3時間未満の生徒は、いずれも7割を超えた。4時間以上使う生徒は、小中全教科で正答率が最低だった。

 このほか読書が好きな子は、国語では「知識」でも「活用」でも高得点だったうえ、算数・数学でも正答率が高かった。

 家の人と学校での出来事について話をする子や新聞・ニュースに関心がある子、特に小学校では近所の人に会ったらあいさつをする子にも、正答率が高い傾向が出た。